薬食審 5月30日に第二部会 経口関節リウマチ薬オルミエントなど5製品審議
公開日時 2017/05/17 03:50
厚労省は5月30日に新薬の承認の可否などを検討する薬食審・医薬品第二部会を開催する。日本イーライリリーが承認申請した関節リウマチに用いるJAK阻害薬オルミエント錠など新薬5製品を審議する。
【審議予定品目とその内容】(カッコ内は一般名と申請企業名)
▽アメナリーフ錠200mg(アメナメビル、マルホ):帯状疱疹を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。
▽ソマチュリン皮下注120mg(ランレオチド酢酸塩、帝人ファーマ):膵・消化管神経内分泌腫瘍を適応に追加する新効能・新用量医薬品。
成長ホルモンの分泌を抑制する作用を持ち、腫瘍増殖抑制や症状改善が期待される。
▽イストダックス点滴静注用10mg(ロミデプシン、セルジーン):末梢性T細胞リンパ腫を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬。HDAC の活性を阻害することでアセチル化ヒストンが細胞内に蓄積し、がんの細胞周期の停止や細胞死が誘導され、その結果抗腫瘍効果を発揮すると考えられている。
▽オルミエント錠2mg、同4mg(バリシチニブ、日本イーライリリー):関節リウマチを対象疾患とする新有効成分含有医薬品。
1日1回経口投与の選択的 JAK1及びJAK2阻害薬。JAK依存性サイトカインは多くの炎症性及び自己免疫疾患の病因と関連しており、このことからJAK 阻害薬が関節リウマチを含む広範囲の炎症状態を示す疾患の治療に有益である可能性が示唆されている。
▽プラリア皮下注60mgシリンジ(デノスマブ(遺伝子組換え)、第一三共):関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制の適応を追加する新効能・新用量医薬品。
ヒトモノクローナル抗体で、破骨細胞の形成、機能及び生存に必須のタンパク質であるRANKLリガンドを標的とする世界初の抗体製剤。
【報告予定品目とその内容】(カッコ内は一般名と申請企業名)
報告品目は、PMDAの審査段階で承認が了承され、部会での審議が必要ないと判断されたもの。
▽アクテムラ皮下注162mgシリンジ、同162mgオートインジェクター(トシリズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):2週間隔投与で効果不十分な関節リウマチ患者に対して、1週間まで投与間隔を短縮できる新用量医薬品。
▽スチバーガ錠40mg(レゴラフェニブ水和物、バイエル薬品):肝細胞がんの適応を追加する新効能医薬品。優先審査品目。