石破首相 創薬力強化へ「官民あげた創薬エコシステム構築が必要」 グローバル見据え官民業議会で議論
公開日時 2025/01/30 04:50
石破茂首相は1月28日の参院本会議で、「我が国の創薬力を強化していく上で、大学や製薬企業などが相互に協力して創薬に取り組むいわゆる創薬エコシステムを官民挙げて構築する必要がある」と強調した。日本発の創薬エコシステムが海外の創薬エコシステムとつながる必要性も指摘。25年度に外資系製薬企業などが参画する官民協議会を設置することに触れ、議論を踏まえて「我が国の創薬基盤の再構築を図ってまいりたい」と意欲をみせた。武見敬三氏(自民)への答弁。
◎官民協議会「海外の企業や資金呼び込めるよう」 創薬エコシステムの方針議論
石破首相は、日本の創薬力を強化するうえで、日本で構築されたエコシステムが日本だけで閉じた状態となるのではなく、「海外の研究者や投資家ともつなげ、国際的なものとしていく必要がある」との認識を示した。そのうえで、戦略の一環として、来年度に設置する「官民協議会」に言及した。「官民協議会において、海外の企業や資金を我が国に呼び込めるよう、創薬エコシステムを育成するための方針などについて、議論する」と説明。「このような取り組みを通じて、我が国の創薬基盤の再構築を図ってまいりたい」と述べた。
◎武見前厚労相 海外研究者とタッグで「研究開発能力はダイナミックに高まる」
武見前厚労相は、スタートアップ支援の観点からも創薬力の強化を進めてきたと表明。「政策を実行する体制として、グローバルな創薬に携わっている海外の人材を国内に直接活用するスキームがなかったことから、創薬に関わる主要先進国の研究者と結びつけ、創薬の基盤を強化し、支援する仕組み、つまりグローバルな創薬エコシステムと連結する研究開発の創薬基盤の再構築と、そこから起業家と結びつけるスタートアップ支援を無駄なく行う組織の立ち上げも打ち出した」と説明した。
そのうえで、「海外で創薬に携わる極めてレベルの高い専門家と、我が国の創薬研究者が組むことで、研究開発能力はダイナミックに高まっていく」と期待感を示した。