大塚製薬 高コレステロール血症治療薬・ベムペド酸を承認申請
公開日時 2024/11/27 04:47
大塚製薬は11月26日、新規作用機序の高コレステロール血症治療薬・ベムペド酸を承認申請したと発表した。肝臓中のクエン酸分解酵素であるATPクエン酸リアーゼに作用することでコレステロール合成経路を阻害する。大塚製薬は、「スタチン効果不十分またはスタチン不耐の高コレステロール血症患者に対する新たな治療選択肢となることが期待される」としている。
今回の申請は、大塚製薬が日本国内で実施した第3相試験(NCT05683340)の結果に基づく。同試験は、スタチン効果不十分、またはスタチン不耐の高LDLコレステロール血症患者96人を対象としたプラセボ対照、無作為化、多施設共同、二重盲検、並行群間比較試験。本剤180 mgまたはプラセボを1日1回12週間経口投与し、本剤の有効性および安全性を評価した。
主要評価項目である投与12週間目でのLDL-Cのベースラインからの変化率は、プラセボ群で-3.46%、本剤群で-25.25%で、プラセボ群と比較して統計学的な有意差をもって有効性を示した(p<0.001)。安全性と忍容性は良好で、重篤な有害事象は認められなかったとしている。
大塚製薬は、「高コレステロール血症の患者さんの中には、スタチンを服用していても管理目標値を達成できていない方(スタチン効果不十分)や、スタチン服用に伴う有害事象の出現によって、継続服用が困難な状況(スタチン不耐)に陥っている方がいるといわれている」と指摘している。
ベムペド酸は米エスペリオン社が創製したもの。大塚製薬は2020年4月、日本国内における独占的開発販売権をエスペリオン社から取得し開発した。