わかもと製薬 24年度上期決算は営業損失2億7600万 マキュエイド眼注用の供給停止響く
公開日時 2024/11/07 04:49
わかもと製薬は11月6日、2024年度第2四半期決算について、2億7600万円の営業損失になったと発表した。23年4月末から続く眼科手術補助剤・眼科用副腎皮質ホルモン剤・マキュエイド眼注用40mg(一般名:トリアムシノロンアセトニド)の供給停止などが響いた。同社の平井友行常務取締役総務部長は同日の決算説明会で、「マキュエイドのインパクトは大きかった一方、昨年よりは利益が出せた。ターゲティングを行い、後発品を集中的に営業活動した成果が徐々に形になっている」と述べた。
マキュエイドは出荷判定試験で不適合となる結果が認められたとして、23年4月末から出荷停止が続いている。同社では生産再開に向けた対応と並行して、国内製造所の追加に関する承認事項一部変更承認申請(一変申請)も行った。平井常務取締役は「患者様と医療関係者の皆様に大変申し訳なく思っている。承認に向けたプロセスでは手応えを感じており、なんとか早期に復活させたい」と強調した。
◎後発品や対外診断用医薬品伸長 MR活動量増加や卸との連携強化で「動き出てきた」
24年度第2四半期決算は、売上高が前年同期比5.3%増の38億1100万円。このうち、医薬事業は4.4%減の15億5300万円だった。マキュエイドの影響があった一方で、MRの活動量の増加や卸との連携強化に注力し、後発品や体外診断用医薬品の売上高は伸長。長期収載品の選定療養も見据えており、10月以降は「少し(ポジティブな)動きが出てきたように感じている」と説明した。
そのほかのセグメント別の売上高は、ヘルスケア事業が17.5%増の12億6300万円、グローバル事業が8.8%増の9億5千万円、不動産賃貸業が3.7%増の8900万円だった。なお、通期の業績予想は開示していない。
【連結業績 (前年同期比)】
売上高38億1100万円(5.3%増)
営業利益△2億7600万円(―)
中間純利益△1億4100万円(―)