オリィ研究所 分身ロボット・OriHimeを薬局へ初導入 人手不足と障害者雇用の課題解決へ実証実験開始
公開日時 2024/07/19 04:50
遠隔操作ができる分身ロボット「OriHime」の開発・提供を手掛けるオリィ研究所は7月16日、東海地方を中心に展開するキョーワ薬局と薬局での分身ロボット導入の実証実験を始めたと発表した。薬局への導入は初めて。遠隔操作された分身ロボットが店頭で受付や処方箋受付機への誘導、医薬品以外の説明や案内などを担う。
実証実験では、キョーワ薬局一宮店(愛知県一宮市)と四日市店(三重県四日市市)、栄生店(名古屋市西区)で2週間ごとに順次分身ロボットを活用した業務を実施。主な業務として、▽通常の受付や挨拶▽処方箋受付機への誘導と発券受け取りの促し▽マイナンバーカード受付補助・説明▽医薬品以外の物販の営業、説明、案内―を担う。分身ロボットの操作は障害があるキョーワ薬局スタッフが自宅などから遠隔で行う。
薬局の業務においては、地方を中心に人手不足が広がっている。また、障害者雇用の面では、能力がありながら、不安定な体調や通勤のハードルから外出が困難という理由で働けない障害者がおり、課題になっている。キョーワ薬局では、運営するレストランで2024年2月から分身ロボットを導入している実績もあることから薬局への導入を決めた。
今回の実証実験では非薬剤師業務を担うが、今後の展望として障害を理由に働き方が制限される薬剤師の働き方の一つとして、在宅から服薬指導や処方説明を行うことも想定しているという。