医師の働き方改革 医療機器の情報入手の時間帯 院内説明会やネット活用は「日勤の終了後」にシフト
公開日時 2024/09/05 04:52
4月に施行された医師の働き方改革により、医療機器の製品情報を入手する“時間帯”が一部チャネルで変化した模様だ。5月時点で、医師が医療機器の製品情報を入手した方法は「直接営業」が約8割で、直接営業を受けた時間帯は「勤務時間内」が67%と前回23年12月調査とほぼ変わらなかった。しかし、「院内説明会」による情報入手は「勤務時間内」が前回調査から12ポイント減の36%となる一方、「日勤の終了後」が9ポイント増の50%となった。「インターネット」による情報入手でも「日勤の終了後」が18ポイント増の38%となり、これらチャネルによる情報入手が勤務時間外にシフトしたケースが少なくないようだ。
この調査は、インテージヘルスケアが全国の医師900人を対象に実施したもの。調査対象は200床以上の▽循環器内科、▽心臓血管外科、▽消化器内科、▽消化器外科、▽整形外科、▽脳神経外科――の6診療科の医師。調査期間は6月3日~10日。本調査は22年12月、23年5月、12月に実施し、今回が4回目となる。
5月調査の結果をみると、医療機器の製品情報の入手チャネルは「直接営業」が78%で、直近2回と同じく約8割を占めた。直接営業を受けた時間帯は「勤務時間内」が最も多かった。これは医師に直接機器を手で触れてもらいながら取扱方法を伝える説明や、手術室での立ち会いの機会が多いという医療機器の特性が影響しているとみられる。
一方、「勤務時間内」に製品情報を入手する手段として最も減少したチャネルは「院内説明会」(前回調査48%→今回調査36%)で、次いで「インターネット」(同40%→34%)となった。いずれのチャネルも「日勤の終了後」の割合が増加し、「院内説明会」による情報入手の過半数が「日勤の終了後」(同41%→50%)となった。このほか「講演会(リアル)」は「休診日/休日」の割合が前回から12ポイント増の40%となり、件数自体も増加した。