MSD 抗CMV化学療法剤・プレバイミス 小児の用法・用量を一変申請 顆粒剤の追加も申請
公開日時 2024/06/16 04:50
MSDは6月14日、抗サイトメガロウイルス化学療法剤・プレバイミス錠240mg及び同点滴静注240mg(一般名:レテルモビル)について、小児に対する用法・用量を一変申請したと発表した。併せて顆粒剤の剤形追加も承認申請した。
プレバイミスは、ヒトには存在しないサイトメガロウイルス(CMV)のDNAターミナーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑制するCMVターミナーゼ阻害薬。現在、成人を対象に「同種造血幹細胞移植及び臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」の適応を取得している。
同種造血幹細胞移植や臓器移植を受けた患者は、免疫力が著しく低下していることからCMV感染のリスクが高く、そのことが移植後の死亡率の増加や長期予後に関わっていると報告されている。小児の移植患者でも、成人と同様にCMV感染のリスクに曝されており、新たな薬剤の開発が求められている。
CMVは、一般的には不顕性感染として無症状で経過する。しかし、病気や薬の使用などによって免疫系が抑制されている状態下では、体内に潜伏していたCMVの再活性化や新たな感染により、腸炎、肺炎、網膜炎などの重篤なCMV感染症を引き起こし、死に至るケースもある。