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沢井製薬・木村社長 企業改革風土プロジェクト立ち上げ 11月から全社員・全支店対象の直接対話を開始

公開日時 2023/11/13 04:49
沢井製薬の木村元彦代表取締役社長は11月10日、サワイグループHDの24年3月期第2四半期決算説明会に臨み、テプレノンカプセル50mg「サワイ」をめぐる不正発表後の社内対応を説明した。10月31日付で社長直轄の企業改革風土プロジェクトを立ち上げ、経営陣と全社員の直接対話を開始した。11月から木村社長自身も全支店対象のミーティングを開始し、すでに大阪、広島、福岡の各支店を訪問した。木村社長は、「2時間弱議論し、質疑応答に応じた。社長と従業員の距離を縮める」と述べ、法令遵守など再発防止策に全社で努めていると述べた。

同社は10月23日に九州工場でテプレノンカプセル50mg「サワイ」の安定性モニタリングの溶出試験において不正があったことを認める記者会見を行った。カプセルから顆粒を取り出し、別の新しいカプセルに薬剤を詰め替えて合否判定を行う不適切な試験が2015年以降、実施されていたというもの。不適切な行為に疑問を持ち、「本当に実施するのか」と確認する社員がいた一方で、「不適切試験は上司の指示」という社内カルチャーが拍車をかけ、不適切な試験が長期間にわたり行われていた。木村社長も不正を発表した会見で、企業風土の改革に取り組む姿勢を強調していた。

◎11月から法令遵守週間を毎月設置 薬機法、GMP等のコンプライアンス教育に着手

木村社長はこの日の説明会で、改めて再発防止策の進捗状況について説明した。11月から法令遵守週間を毎月設置し、その期間にて、役員含む全従業員を対象に薬機法、GMP基礎等のコンプライアンス教育に着手。コンプライアンス委員会も毎月開催に改めたという。さらに社内通報システムの意義や社内イントラを活用したアクセス方法等について従業員に再徹底を実施した。

◎社長と従業員の直接対話 メッセージの定期発信やタウンホール開催など

特に力を入れているのが、「社長と従業員の直接対話の場の設置」だ。木村社長は、“社長メッセージ”の定期発信による経営陣と従業員との対話の促進に取り組んでいると強調。全社員を対象としたタウンホールミーティングを通じた直接対話も開始しており、全社員、全支店との対話機会を持っている。このほか、既存上市品の製造面・品質面の再評価について、「すでに経営会議で業務フローのディスカッションを開始している」と説明。「具体的に対象となる品目もあがっている」と明かした。一方、生産本部の再発防止では、責任役員を含む管理職、監督職の責任の明確化として、「GMPに規定されているそれぞれの役割の見直しやGMP規則記載内容の整備などに努めている」とした。このほか24年春を目途に、工場現場QAを設置し、自己点検、ライン職巡回指導の頻度・質向上などに取り組むとした。木村社長は、「再発防止策の進捗状況については、今後とも社内・社外に発信していきたい」と述べた。

◎24年3月期第2四半期決算 日本事業は売上収益13.4%増 コア営業利益29.2%増

サワイグループHDの24年3月期第2四半期決算は、売上収益が前年同期比10.8%増の1067億8900万円、うち日本事業は前年同期比13.4%増の876億7300万円。コア営業利益は前年同期比16.1%増の134億9700万円、うち日本事業は前年同期比29.2%増の126億8800万円だった。限定出荷解除の状況は244品目(23年3月末300品目)。年度上期の生産数量は委託生産含め約81億錠(23年度年間計画171億錠、進捗率:47.8%)だった。

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