経口中絶薬・メフィーゴ 3月24日の薬食審・薬事分科会で承認可否を審議へ
公開日時 2023/03/20 04:50
厚生労働省は3月24日に薬食審・薬事分科会を開き、国内初の経口投与の人工妊娠中絶薬・メフィーゴパック(一般名:ミフェプリストン/ミソプロストール、申請者:ラインファーマ)の承認可否を審議する。同剤は1月27日の薬食審・医薬品第一部会で承認が了承されたが、厚労省は、同剤は社会的関心が高く、より慎重な審議を行う必要があると判断し、パブリックコメントを実施後に薬事分科会で再度審議する方針を示していた
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薬事分科会でも承認して差し支えないと判断された場合、今春にも正式承認される可能性がある。
メフィーゴは、妊娠の維持を阻害する抗プロゲステロン作用をもつプロゲステロン受容体拮抗薬・ミフェプリストン(1剤目)と、子宮収縮作用をもつプロスタグランジンE1誘導体・ミソプロストール(2剤目)を、妊娠成立後一定の時期に適切な間隔で投与することで、妊娠の継続を中断し、人工妊娠中絶に至らせるもの。ミフェプリストンは新有効成分含有医薬品、ミソプロストールは新投与経路医薬品。
妊娠63日(9週0日)以下の18歳から45歳の女性120例を対象にした国内第3相試験では、主要評価項目とされたミソプロストール投与後24時間までに人工妊娠中絶が成功した割合は93.3%だった。主な副作用は、下腹部痛 (30.0%)、嘔吐(20.8%)だった。
医薬品第一部会に示された効能・効果は、「子宮内妊娠が確認された妊娠63日(妊娠9週0日)以下の者に対する人工妊娠中絶」。用法・用量は、「ミフェプリストン錠1錠(ミフェプリストンとして200mg)を経口投与し、その36~48 時間後の状態に応じて、ミソプロストールバッカル錠4錠(ミソプロストールとして計800μg)を左右の臼歯の歯茎と頬の間に2錠ずつ30分間静置する。30分間静置した後、口腔内にミソプロストールの錠剤が残った場合には飲み込む」となっている。
厚労省の吉田易範・医薬品審査管理課長は部会後の記者説明会で、承認後の使用イメージについて、患者は入院または2回受診して2剤とも院内で服用し、2剤目服用後は入院または院内待機することになると説明した。