アッヴィ スキリージ点滴静注600mgを発売 活動期クローン病に対する治療薬
公開日時 2023/01/16 04:50
アッヴィは1月13日、ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤・スキリージの新剤形となるスキリージ点滴静注600mgを発売した。同剤は、既存治療で効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入療法に用いる治療薬。
この点滴静注製剤と同日に、既存治療で効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病の維持療法に用いるスキリージ皮下注360mgオートドーザーが承認(22年9月26日)され、薬価収載(11月16日)されているが、この皮下注製剤はまだ発売していない。
点滴静注製剤の用法・用量は、「通常、成人にはリサンキズマブとして600mgを4週間隔で3回(初回、4週、8週)点滴静注する。なお、リサンキズマブの皮下投与製剤による維持療法開始16週以降に効果が減弱した場合、1200mgを単回点滴静注することができる」というもの。
皮下注製剤は、点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、成人にはリサンキズマブとして360mgを8週間隔で皮下投与して用いる。
クローン病は10代、20代での発症が多く、国内患者数は約7万人と推定され、年々増加傾向にある指定難病。胃腸管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や、腹痛、直腸出血をきたす慢性、全身性、進行性の疾患で、時間経過とともに悪化する。治療はできるだけ早期に開始し、疾患をコントロールして症状が落ち着いている状態を維持して患者のQOLを高めることが重要となる。しかし、現状の治療法では初期治療が奏功しない一次無効や、治療奏功後に時間の経過と共に効果が減弱する二次無効となる患者も存在する。
なお、スキリージはこのほかに、スキリージ皮下注150mgシリンジ、同皮下注75mgシリンジ、同皮下注150mgペン――をラインナップしている。これらは既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症の治療薬として販売している。