高度生殖補助医療周辺市場 2030年に121億円規模に、21年から3割増し 富士経済
公開日時 2022/09/21 04:50
富士経済は9月20日、高度生殖補助医療(ART)周辺市場の規模が2030年に121億円となり、21年比で33%増になるとの市場予測をまとめた。22年4月から体外受精、顕微授精、胚移植などのARTが保険適用となったことを受けて、ART周辺市場として試薬類、シャーレ、観察装置、凍結保存用デバイス、採卵針、カテーテル、着床前診断検査の7品目を取り上げ、今後の市場動向を調査した。
この市場予測は、富士経済の専門調査員が参入企業や関連企業・団体などへのヒアリングのほか、関連文献調査、社内データベースを併用してまとめたもの。調査期間は22年7月。
同社によると、ART周辺市場は21年の91億円が24年に100億円の大台にのり、調査最終年の30年に121億円になると予測した。なかでも試薬類は伸びるとし、21年の29億円が30年に39億円(21年比34.5%増)になるとしている。
試薬類は、ART治療で使用する培養液と体外操作用培地、精子調整用培地、胚培養用オイル、凍結保存液/融解液を調査対象とした。ART関連の技術向上に伴い特に凍結/融解胚(卵)移植の件数が増加しており、特に凍結保存液/融解液や培養液の需要増加は続くと分析している。