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がんゲノムプロファイリング検査市場 35年に540億円、23年比で約5.7倍に 富士経済

公開日時 2024/07/16 04:51
がんゲノムプロファイリング(CGP)検査の市場規模が2035年に540億円になる――。このような市場予測を富士経済がまとめた。23年は95億円だったため、35年の市場規模は23年比で約5.7倍となる。富士経済は、CGPで得られた結果をもとに患者に適した薬剤を検討する会議「エキスパートパネル」が実施できる施設が増えていることに加え、▽20年代後半には固形がんの初回治療時のCGPが保険適用される、▽リキッドバイオプシーが今後拡大するーーと予測。CGP市場は大きく拡大すると分析した。

富士経済は、CGPとして使用されるがん遺伝子パネル検査(複数の遺伝子の異常を一度で調べ、遺伝子異常に対応する治療薬を探す検査)のうち、臨床上で使用されている検査を対象に調査・分析した。創薬研究など治療方針決定を目的としないものや、コンパニオン診断薬としてのみ承認されているがん遺伝子パネル検査は対象外となる。

調査の結果、エキスパートパネルが実施できる施設が増え、24年6月時点で全国57施設となったことや、血液がん向けの遺伝子パネル検査が今後開始され、実施が増えていくことで、「25年以降、市場は大きく拡大する」と分析した。

CGPは現在、適応する標準治療がない、または終了したなどの条件を満たす固形がん患者のみ、保険診療の対象となっている。このためCGPで薬物療法可能と判断されても、全身状態の悪化などで治療機会を逃す事例が発生しているとの課題がある。富士経済は、「20年代後半には固形がんの初回治療時のCGPが保険適用される」と予測し、CGPの実施事例の増加が見込まれると分析した。加えて、現在は組織を検体とする検査が主流だが、体液や血液を検体とする検査(リキッドバイオプシー)が拡大するとも分析した。

これらの分析からCGP市場は右肩上がりに推移するとし、23年の95億円(前年比9.2%増)が、24年101億円(同6.3%増)、25年140億円(同38.6%増)――となり、30年に460億円、35年に540億円になると予測した。

この調査は、富士経済専門調査員による参入企業や関連企業・団体などへのヒアリング、及び関連文献調査、社内データベースを併用して行った。調査期間は24年5~6月。
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