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MSD 経口新型コロナ治療薬・ラゲブリオ 9月16日から一般流通開始

公開日時 2022/09/09 04:50
MSDは9月8日、経口新型コロナ治療薬・ラゲブリオカプセル200mg(一般名:モルヌピラビル)の一般流通を9月16日から開始すると発表した。同剤は現在、国が購入した製品(=厚労省所有品)を医療機関に無償提供しているが、安定供給の見通しが立ったため一般流通することになった。医療機関や薬局は、他の既収載品と同じく医薬品卸を通じて同剤を購入して使用できる。

同剤は通常、1回800mgを1日2回、5日間の経口投与で用いる。薬価は200mg1カプセル2357.80円のため、1日薬価は1万8862.40円(2357.80円×8錠)、5日間で約9万4000円となる。一般流通品を患者に投与した場合は通常の手続きに沿って保険請求する。ただ、新型コロナに係る医療は現在、全額公費負担のため、患者負担はない。厚労省所有品の今後の取扱いに関しては、厚労省から事務連絡が発出されるとしている。

同社は、「一般流通の開始により、医療機関や薬局は、他の薬価収載品と同様に卸売業者を通じてすみやかに本剤を購入することができ、医師が本剤の投与が必要と判断する患者さんに迅速に投与することが可能になる」とコメント。「人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもと、ラゲブリオを日本全国の患者さんに迅速にお届けできるよう取り組む」としている。

一般流通品も杏林製薬とコ・プロモーションし、MSDは主に病院(HP)市場を、杏林製薬は主に開業医(GP)市場を担当し、情報活動を行う。

◎患者又は代諾者からの同意書必要

ラゲブリオの厚労省所有品は現在、同省発出の事務連絡に基づき、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有し、医師が必要と判断した患者に投与できる。一方で、一般流通品は添付文書の通り、「臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有する等、本剤の投与が必要と考えられる患者」に使用できることになり、医師の判断で重症化リスク因子のない患者でも、高熱や呼吸器症状などの症状を呈し、重症化の恐れのある場合に投与可能となる。

ただし、ラゲブリオは特例承認された新型コロナ治療薬であり、一般流通品も厚労省所有品と同じく、処方にあたっては添付文書に記載の通り、担当医師から患者への有効性や安全性などの説明と、患者又は代諾者からの同意書の取得が必要になる。添付文書では、「本剤は、本邦で特例承認されたものであり、承認時において有効性、安全性、品質に係る情報は限られており、引き続き情報を収集中である。そのため、本剤の使用に当たっては、あらかじめ患者又は代諾者に、その旨並びに有効性及び安全性に関する情報を十分に説明し、文書による同意を得てから投与すること」と記載されている。
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