日本イーライリリー トルリシティの住友ファーマとの販売提携終了 23年1月から単独展開
公開日時 2022/08/04 04:49
日本イーライリリーと住友ファーマは8月3日、2型糖尿病を効能・効果とするGLP-1受容体作動薬・トルリシティ皮下注0.75mgアテオス(一般名:デュラグルチド(遺伝子組換え))の日本における販売提携を12月31日付で終了する発表した。2023年1月からは製造販売元の日本イーライリリーが単独展開する。契約期間満了に伴う終了で、延長しなかった。住友ファーマは同剤の22年度売上予想を310億円(薬価ベース)と公表しているが、今後、下方修正する。
同剤は現在、販売提携契約に基づき、住友ファーマが販売・流通を行い、両社で情報提供活動している。同契約の終了に伴い、23年1月からは日本イーライリリーが販売・流通を担い、情報提供活動を行うことになる。両社は、「これまでと同様の製品供給および適切な情報提供を滞りなく実施できるように、協力してトルリシティの移管業務を円滑に進める」としている。
販売提携終了の交渉経緯は明らかになっていないが、住友ファーマが同剤の期初予想の下方修正を余儀なくされたことから、住友ファーマにとっては予想外に厳しい結果になったと類推できる。ただ、住友ファーマは本誌取材に、国内営業の重点3領域(精神・神経、糖尿病、希少疾病)に変更はないと説明。「今後も国内営業は、糖尿病領域に注力する」とコメントした。