HIF-PH阻害薬 5剤競合時代へ
ダーブロック好発進 エベレンゾは保存期適応で巻き返し
公開日時 2021/03/01 00:00
透析患者約34万人を含め、慢性腎臓病患者は国内に約1330万人と推定されている。その合併症の腎性貧血は腎機能の低下とともに頻度が高まり、透析患者では9割弱が赤血球造血刺激因子製剤(ESA)の投与を受けているとの報告もある。透析導入前(保存期)の患者を含めれば、腎性貧血の患者数は約100万人とも約350万人ともいわれる。そうした中、腎性貧血の新たな治療薬として登場したのがHIF-PH(低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素)阻害薬である。経口薬のため、ESAの注射に比べて医療機関の負担軽減、保存期患者の利便性につながると期待されている。ESA抵抗性の患者に対する選択肢にもなる。2019年11月のロキサデュスタット(製品名エベレンゾ)を皮切りに、ダプロデュスタット(同ダーブロック)、バダデュスタット...