ロシュD 「NAVIFY Tumor Board」発売 情報共有や臨床診断支援機能でがんゲノム医療を後押し
公開日時 2020/10/06 04:50
ロシュ・ダイアグノスティックスは10月1日、がんゲノム医療におけるエキスパートパネルに必要な各種情報を共有化し、より適切な治療方針決定をサポートするクラウド型ソフトウエア「NAVIFY Tumor Board」を発売した。神奈川県立がんセンターで今春よりテスト導入が進められ、今回の発売と同時に正式契約を締結した。がんゲノム医療中核拠点病院・拠点病院などでソフトウエアを活用してもらうことで、治療方針決定のサポート、医療の質の向上に貢献したい考えだ。
国ががんゲノム医療の実現に注力するなかで、そのプロセスとして、多施設、多職種の専門家で構成されるエキスパートパネルを開き、がん遺伝子パネルの解析結果だけでなく、患者の治療歴など総合的に検討して、治療方針を決定している。
NAVIFY Tumor Boardは、エキスパートパネルでの検討に必要な患者の病歴や検査結果等のデータを取り込み、院内だけでなく、クラウドベースで中核拠点病院や拠点病院、連携病院などでデータの共有を可能にした。
さらに、症例に関連した治験・論文情報を効率的に検索することができ、いわゆるクリニカルデシジョンサポート(臨床診断支援)機能を有するのが特徴。日本、海外の豊富なデータベースと、PubMed, American Society of Clinical Oncology, American Association of Cancer Researchを含む論文データベースを保有している。このほか、患者情報の収集、エキスパートパネルの日程管理、プレゼン準備などの基本機能も備えている。
なお、欧米では同ソフトウエアを2017年10月に発売している。