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ジェネリック大手3社年頭所感 安定供給体制に力 後発品80%後の環境変化に備え

公開日時 2020/01/07 04:52
抗菌薬・セファゾリンの欠品など、2019年は安定供給に揺れたジェネリック業界。後発品80%目標達成の期限が9月に迫るなかで、ジェネリックメーカートップの年頭所感では「安定供給」への決意が目立った。海外進出や、デジタル技術などと融合したソリューションビジネスへの展開などがジェネリック業界の発展の起爆剤となる可能性を秘めるなかで、取り組みを進めることへの言及もあった。

◎沢井製薬・澤井社長 企業理念立ち返り安定供給・研究開発力強化などに力

澤井光郎代表取締役社長は2019年に創業90周年を迎えたことを報告。一方で消費増税に伴う臨時の薬価改定や原薬問題に端を発した相次ぐ回収など、「経営に重大な影響を与える出来事が重なる厳しい一年となった」と振り返った。20年は4月に薬価改定、9月に後発品80%目標達成時期が迫るなかで、「ジェネリック業界にとって大きな節目の年」になるとした。こうしなかで、「なによりも患者さんのために」という企業理念の原点に立ち返り、品質管理の徹底と原薬のダブルソース化等を通じた安定供給の確保、いち早く患者さんのもとへ安価なジェネリックを提供するための研究開発力の強化、全国の医療機関へルールに則り適切な情報提供ができる体制整備に「全社を挙げて取り組む」考えを示した。

◎日医工・田村社長「安定供給が最優先課題」 米国ではインフリキシマブBS申請予定

田村友一代表取締役社長は2019年について、「全社員が安定供給責任を十二分に認識した年となった」と振り返った。抗菌薬・セファゾリンの欠品が医療現場でも大きな課題となったが、田村社長は20年に、「安定供給を最優先課題としてサプライチェーン強化を推し進める」とした。エーザイの子会社を買収した(現・エルメッド)が、原薬・製造所の統一を進め、「徹底した統合効果の追求により、さらなるシナジーを生み出す」とした。海外戦略についてはインフリキシマブのバイオシミラーが米国初のインターチェンジャブル製剤として申請予定で、「非常にワクワクしている」とした。米国市場向けにFDA認定3工場での内製化を進め、「文字通り造って売る“メーカー”へと変化する」とした。

◎東和・吉田社長「社会に必要とされる企業目指す」 健康寿命の延伸に貢献


吉田逸郎代表取締役社長は、後発品80%目標達成後を見据え、「安定供給の継続は社会的責任であるという認識のもとに、さらなる安定供給体制の構築を進める」と決意を示した。19年12月にスペイン・ペンサ社を買収。事業を着実に運営できるグローバル体制の確立、世界中に東和薬品グループの付加価値製剤を提供する体制づくりをすすめ、新規市場への進出にも力を入れる考え。さらに、国立循環器病研究センターとの共同研究やユニバーサル・サウンドデザイン社の対話型支援機器「comuoon」の販売などを通じ、「薬物治療だけに留まらず、“健康寿命の延伸に貢献する会社”となるべく取り組みを進める」とした。そのうえで、「いつの時代にも世の中や地域社会に必要とされる企業を目指して一層努力する」と強調した。
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