慶應大発ベンチャー・Heartseed社 約28億円の資金調達実施
公開日時 2019/11/27 04:50
慶應義塾大学医学部発のバイオベンチャー・Heartseed社(本社:東京都新宿区)はこのほど、ベンチャーキャピタルのSBIインベストメントなどから28億円の資金調達を実施したと発表した。同社では、2020年中にiPS細胞を使った心臓の再生医療治療法の臨床試験を始める予定。同社では資金調達により、同治療法に使用するHS-001、ヒトiPS細胞(他家)由来純化心室筋特異的心筋細胞の開発の加速や、海外展開につなげたいとしている。早ければ2022年にも申請を行う考え。
資金調達は、Heartseed社が実施した第三者割当増資をSBI インベストメント、JMDC、ジーンテクノサイエンス、ニッセイ・キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、Astellas Venture Management LLC-が引き受けた。
HS-001は、iPS細胞由来の微小な細胞組織である心筋細胞で、重症心不全を対象疾患に開発された。特殊な移植デバイスを用い、重症心不全患者の左室心筋内に移植することで、心機能回復効果のあるサイトカインを産生する。加えて、患者の心臓と電気的に結合し、長期間生着して収縮力を生み出し、長期的な心機能の改善を図る効果が期待される。