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住友ファーマ 他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞のP1/2 最初の被験者への移植を実施

公開日時 2024/08/06 04:51
住友ファーマは8月5日、ヘリオスと共同開発している他家iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞(開発コード:HLCR011)の網膜色素上皮裂孔患者を対象とする第1/2相臨床試験について、最初の被験者への移植が九州大学病院で行われたと発表した。一定期間経過観察の上、安全性の問題が認められなければ、ランダム化フェーズ(Part2)に移行する。

同試験は多施設共同、非遮蔽、ランダム化試験。Part1がHLAミスマッチ被験者1人にHLCR011を投与し安全性を確認するというもので、これが今回実施された。そして、Part2として、HLCR011投与群10人、観察群10人の試験を行う。主要評価項目は網膜色素上皮裂孔患者にHLCR011を網膜下に単回投与したときの安全性(有害事象の発現者数および割合)、副次評価項目は視機能評価とする。

同試験の終了予定時期は2031年5月31日で、長期に安全性を確認する。ただ、非遮蔽の試験のため、「短期で顕著な有効性が認められれば承認申請を検討する」(住友ファーマ広報部)としており、早ければ2028年度中の上市を見込んでいる。

網膜色素上皮裂孔は、加齢黄斑変性等に起因し、網膜色素上皮(RPE)細胞層が断裂、収縮し部分的に欠損する病態のこと。視野の欠損や視力低下を引き起こすが、現在、治療法は確立されていない。RPE細胞が欠損しているが視細胞の機能が保たれている場合、RPE細胞移植による視機能の維持・回復が期待できるとされており、正常なRPE細胞を補充する治療法は再生医療の分野で注目されている。

RPE細胞は、神経網膜層の外側にある網膜色素上皮(Retinal Pigment Epithelium)を形成する細胞のこと。RPEは単層構造で光の受容体である視細胞に接し、その機能維持・保護のための生理的機能を有する。RPEの機能異常や欠損は加齢黄斑変性や網膜色素上皮裂孔といった疾患の原因となり、視機能の障害・低下につながる。
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