イクスタンジとアーリーダ 間質性肺疾患を「重大な副作用」に追記 厚労省が添文改訂指示
公開日時 2019/11/18 03:51
厚生労働省医薬・生活衛生局は11月15日、重大な副作用などが判明した医療用医薬品の添付文書を改訂するよう、日本製薬団体連合会に医薬安全対策課長通知で指示した。去勢抵抗性前立腺がん治療薬でアンドロゲン受容体阻害薬のイクスタンジ(一般名:エンザルタミド)とアーリーダ(アパルタミド)について、添付文書の「重大な副作用」に間質性肺疾患を追記し、注意喚起するよう改訂する。19年5月に発売したアーリーダでは、間質性肺疾患との因果関係が否定できない死亡例が1例報告されている。
添付文書の改訂指示があった医薬品は次の通り。
▽イクスタンジカプセル、同錠(一般名:エンザルタミド、アステラス製薬)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬
効能・効果:去勢抵抗性前立腺がん
指示概要:
「慎重投与」の項に「間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者」を追記。
「重要な基本的注意」の項に間質性肺疾患に関する注意喚起を追記。
「重大な副作用」の項に「間質性肺疾患」を追記。
過去3年の国内報告数のうち、医薬品と間質性肺疾患関連症例との因果関係が否定できない症例:5例(死亡との因果関係が否定できない症例0例)
改訂理由:国内症例が集積したことから、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。
▽アーリーダ錠(一般名:アパルタミド、ヤンセンファーマ)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬
効能・効果:遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん
指示概要:
「慎重投与」の項に「間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者」を追記。
「重要な基本的注意」の項に間質性肺疾患に関する注意喚起を追記。
「重大な副作用」の項に「間質性肺疾患」を追記。
過去3年の国内報告数のうち、医薬品と間質性肺疾患との因果関係が否定できない症例:2例(死亡との因果関係が否定できない症例1例)
改訂理由:国内症例が集積したことから、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。