18年新薬承認 悪性腫瘍剤分野は33品目、過去10年で最多 政策研調べ
公開日時 2019/03/07 03:50
日本製薬工業協会の医薬産業政策研究所(政策研)の調査によると、2018年1月~12月までに承認された新医薬品のうち悪性腫瘍剤分野は33品目と、過去10年で最多となった。がん関連薬剤が顕著に増加していることをデータで裏付けた。
調査結果は、政策研の栗村眞一朗主任研究員がPMDAの公表情報をもとに「2018年に日本で承認された新医薬品とその審査期間」にまとめたもので、「政策研ニュース」No.56に掲載された。その中で承認審査の分野別に見たところ、悪性腫瘍剤分野が17年より12品目増の33品目だった。過去10年で最も多かった14年の28品目を上回り、初めて30品目を超えた。
18年の新薬の承認数は、過去10年で2番目に少なかった17年より23品目増の108品目。08年~17年までの年平均110品目と同程度の水準だった。この中で新有効成分含有医薬品は37品目。効能・効果を追加した新効能医薬品は39品目だった。
18年の新薬審査期間は9.9か月 ほぼ横ばい
18年の新医薬品の承認審査期間(中央値)は9.9か月。17年より0.1か月減のほぼ横ばい。11年以降は10カ月前後で安定的に推移している。通常審査品目62(17年:50)の審査期間10.9か月(同11.1か月)、希少疾病用医薬品が大半を占める優先審査品目37(同24)の審査期間8.0か月(同8.3か月)、迅速審査品目9(同11)の審査期間は4.0か月(同5.8か月)だった。