シャイアー 血友病A治療薬のPK解析プログラムで一変申請、患者用アプリ追加 治療の個別化支援
公開日時 2018/09/05 03:51
シャイアー・ジャパンは9月4日、血友病A患者に用いる血液凝固第8因子製剤の薬物動態(PK)を解析し、薬剤の投与計画の決定を支援するウェブ上の医療機器プログラム「マイPKフィット」について、半減期延長型製剤アディノベイドでも使えるようにし、患者自らが推定血中第8因子レベルを確認できるモバイルアプリを追加する一部変更申請を行ったと発表した。アディノベイドは週2回投与で出血を防ぐように設計された薬剤。患者個々の薬物動態を基に投与計画を定め、患者自身も推定データを確認しながら定期補充療法ができるようにする。一般的には申請から半年程度で承認が見込まれる。
マイPKフィットは、血友病A治療においてPKシミュレーションすることで、定期補充療法の個別化を支援するために開発されたウェブベースの医療機器プログラム(ウェブアプリケーション)。遺伝子組換え型血液凝固第8因子製剤アドベイト静注用の投与において使用することが承認されている。患者から採取した血液の分析結果を、医師がウェブ上から入力、患者個々のPKプロファイルが推定できる。また、患者の生活に合わせて目標トラフ値や投与間隔を入力することで、推定されたPKプロファイルに基づき、投与シミュレーションを行う。それを参考に医師は投与計画を決定する。
今回、半減期延長製剤アディノベイド静注用でも使えるようにすると共に、患者向けモバイルアプリも付属し、はじき出された推定データを読み込ませることで、患者自らが治療中の推定血中第8因子レベルを視覚的に確認することができるようにする。そのための一変申請を8月31日付で同社は行った。