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薬食審・第一部会 前回から継続審議の糖尿病薬オゼンピックの承認了承

公開日時 2018/01/29 03:51

厚労省の薬食審・医薬品第一部会は1月26日、新薬2製品の承認可否を審議し、全ての承認を了承した。前回12月4日の同部会で継続審議となった、ノボノルディスクファーマが承認申請した2型糖尿病治療薬オゼンピック皮下注(一般名:セマグルチド)も承認が了承された。

【審議品目とその内容】(カッコ内は一般名と申請企業名)

オゼンピック皮下注2mg(セマグルチド、ノボ ノルディスクファーマ):「2型糖尿病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

週1回投与のGLP-1受容体作動薬。週1回投与の類薬には、ビデュリオン皮下注(一般名:エキセナチド、製造販売元:アストラゼネカ)、トルリシティ皮下注(同デュラグルチド(遺伝子組換え)、日本イーライリリー)があり、オゼンピックは選択肢のひとつとなる。

同剤は前回の審議で、重度の腎機能障害患者の使用に対する注意喚起についてさらなる検討が必要となり、現在の添付文書案で適切かどうか判断するには至らなかった。今回の部会では、添付文書の内容は変更せず、メーカーが作成する資材で、重度腎機能障害患者に使用した場合の有効性、安全性は十分に明らかになっていないため、慎重に使用するとの趣旨で注意喚起することで、了承となった。今後、メーカーが、PMDAの確認を受けながら資材を作成する。

添付文書での注意喚起にならなかった理由を同省の担当官は、▽指摘された件について欧米での添付文書には記述がないこと▽情報の軽重の判断▽資材の方が丁寧な説明が可能なこと――を総合的に判断した結果だとしている。

海外では18年1月現在、米国で17年12月に承認され、欧州では同月に欧州医薬品庁から承認勧告されている。

サーティカン錠0.25mg、同錠0.5mg、同錠0.75mg(エベロリムス、ノバルティスファーマ):「肝移植における拒絶反応の抑制」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間は4年。

マクロライド系免疫抑制薬。臓器移植時の拒絶反応は、抗原を認識したT細胞の急速な増殖を伴う。同剤は主にインターロイキン-2で刺激されたT細胞の増殖を抑制することで免疫抑制作用を発揮する。同剤は、減量したカルシニューリン阻害薬(以下、CNI)と併用して用いる。

肝移植後の拒絶反応の抑制に対する標準療法として、副腎皮質ステロイドの併用または非併用下でCNIを投与する免疫抑制療法が行われている。肝移植後の免疫抑制療法は生涯にわたって継続する必要があるが、CNIの長期的投与により、腎機能悪化による慢性腎不全の発症やその関連死のリスクが知られており、CNIは必要最低限の暴露量で維持することが望ましいとされている。このため、サーティカンと減量したCNIの併用により、CNIの暴露量を低下させつつ、十分な免疫抑制効果が得られることが期待されるため、開発に至った。

海外では17年10月現在、米英など85か国で承認済。

肝機能血流測定に用いるジアグノグリーン、適応追加の公知申請を了承

部会では、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で追加適応症について公知申請が妥当と判断された1製品の公知申請を了承した。

▽ジアグノグリーン注射用25mg(インドシアニングリーン、第一三共):予定適応 「血管及び組織の血流評価」

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