三和化学 早期退職者を募集 150人程度
公開日時 2017/10/16 03:52
スズケンは10月13日、連結子会社の三和化学研究所において早期退職希望者を募集すると発表した。正社員と契約社員を対象に150人程度を募る。全社員の約1割にあたる。主力品の糖尿病薬セイブル錠(新薬創出加算品)に6月に後発医薬品(GE)が参入したことなどから、今後の事業環境の厳しさを見据えて判断した。コスト構造改革を進め、新薬の研究開発投資に振り向けていく方針。
募集期間は12月11日~22日、退職日は2018年1月31日。所定の退職金に特別一時金を加算する。年齢等の対象者の条件の有無、募集人員の根拠、予定する特別損失額については明らかにしていない。スズケンによると、三和化学の早期退職募集は2回目で、1996年に100名実施したことがある。
三和化学は、ここ5年では減収傾向にあり、600億円台で推移してきたが、17年度はセイブルへのGE参入などで前年同期比10.9%減の570億円と、600億円を下回る計画。営業利益も40億円台で推移してきたが、16年度は薬価改定や研究開発費の増加などで27億円に落ち込み、17年度はさらに45.7%減の15億円の見通し。
その中で4月には、競争激化で収益力が低下していた医療・介護食を扱うニュートリション事業を譲渡し、医薬品と診断薬の事業に注力する体制を固めていた。
なお、親会社のスズケンは8月、子会社3社含む正社員350人程度の希望退職者の募集(募集11月1日~15日、退職日12月31日)を発表している。