AAM バイオシミラー使用促進を改めて主張
公開日時 2017/09/01 03:50
米国ジェネリック医薬品協会(AAM:前GPhA)のChristine Simon上級副会長兼バイオシミラー協議会(BC)専務理事は8月23日、バイオシミラー(BS)が先発品と変わらない安全性・有効性が担保された製品であることやその使用が医療費削減に大きく貢献することなどを改めて訴えた。これはAAMとBCが、 9月12-13日にワシントンDCで共催するBS使用促進についての会議を前に「今がBSを先導するとき」として、BSに有利な業界環境が形成されつつある状況を明確にしたもの。
Simon上級副社長が明確にした業界環境は以下の通り
▽BSの安全性と有効性について。FDA(食品医薬品局)が承認したBSは、先発品と同様の作用機序を持ち、安全性・有効性が確保されていること。欧州での10年以上の使用経験でBSを使用した患者と先発品を使用した患者との間で有意な差は認められていない。
▽否定できないBSの経済性。最近の推定によれば、BSを使用すると最初の10年間で消費者は2500億ドルの医療費を節減できる。
▽FDAによるBS支持への盛り上がり。一例として、最近のFDA抗がん剤諮問委員会が、米国のBS市場がEUのBS市場に追いつく必要性を示唆しているような状況がある。
▽ビッグファーマ(先発企業)のBSとの競争への理解。先発品企業が、徐々に、従来、BSとの競争を排除しようとしてきた戦略を見直し、緩和させつつある。
▽特許訴訟での変化。アムジェン社のG-CSF製剤Neupogen(フィルグラスチム)について、同剤のBS製剤企業サンド社との間における特許訴訟で、最高裁判所が今年6月にBSに有利な判決を下した。
AAMとBCが9月に共催する会議には、BSの業界代表、政府関係者および学会の専門家などが出席、現在の流動的なBSの状況について意見を交わす。