帝人ファーマ 患者情報共有システム「バイタルリンク」 徳島県医の在宅医療支援事業で採用
公開日時 2016/10/27 03:50
帝人ファーマは10月26日、在宅療養患者の血圧や血中酸素飽和度などの情報を医療関係者間でリアルタイムに共有できるシステム「バイタルリンク」が、徳島県医師会が展開する「ICT地域医療・介護連携推進支援事業」に採用されたと発表した。同事業は県全域を対象に、在宅医療支援システムを構築することを目標にしたもの。徳島県は同事業に予算をつけており、医療施設などへのバイタルリンクの導入費用の一部を補助する。
徳島県では高齢者人口が2020年にピークを迎えるため、地域包括ケアシステムの構築を急いでいる。地域包括ケアは、高齢者が住み慣れた地域で医療や介護などのサービスを包括的に受けられる新たな医療・介護提供体制のこと。医療機関の機能分化と連携を推進し、在宅医療も進める。このため患者情報を多職種間で共有できることが、地域包括ケア・在宅医療を進める上で重要となる。
バイタルリンクはNTTエレクトロニクス社が開発し、帝人ファーマが販売している患者情報共有システム。体温、脈拍、血圧、血中酸素飽和度など在宅療養中の患者の生体情報を測定器からスマートフォンなどの端末に取りこみ、医師ら関係者間でリアルタイムに共有できる。帝人ファーマは全国の医療機関、自治体、医師会などでの導入・利用促進を図っている。
帝人によると、バイタルリンクは15年9月の販売開始からこれまでに全国100施設以上で採用されている。今回のような事業での採用は初めてという。