塩野義 新規ADHD治療薬を承認申請 小児適応で
公開日時 2016/01/28 03:50
塩野義製薬は1月27日、小児期の注意欠如・多動症(ADHD)治療として「S-877503」(グアンファシン塩酸塩徐放性製剤、経口薬)を日本で承認申請したと発表した。既存のADHD薬は、神経伝達物質のノルアドレナリンの再取り込みを阻害する作用だが、今回申請した薬剤はシナプスに存在する受容体を介してノルアドレナリン作動性神経を活性化することで症状を改善するという新たな作用を持つ非中枢神経刺激薬。治療の新たな選択肢と位置付ける。
同剤はアイルランドのシャイアー社が2009年11月から米国で販売(販売名:Intuniv)している。2011年11月に塩野義が国内導入し、共同開発した。承認後は塩野義が販売、両社でコ・プロする契約になっている。塩野義によると、成人適応については開発準備中という。
塩野義は11年には同時にVyvanse(=海外製品名 lisdexamfetamine)も導入、ADHD薬として共同開発(開発コード:「S-877489」)しており、現在フェーズ3。同剤は、ドパミンとノルアドレナリンの遊離促進、再取り込みを阻害することにより両作動性神経を活性化する中枢神経刺激薬と説明している。