エムスリー 病院検索サイト運営のQLifeを完全子会社化 「コンシューマ向け領域でもトップに」
公開日時 2016/01/26 03:50
エムスリーは1月25日、月600万人が利用する国内最大級のコンシューマ向け医療総合サイト「QLife」などを運営するQLife社を1月22日付で完全子会社化したと発表した。QLifeの所在地や代表者に変更はない。買収額は開示していない。エムスリーはQLifeを子会社化することで、「医療メディアとして、コンシューマ向け領域でもトップクラスになる」としている。
エムスリーは国内最大の医師向けサイトを運営しているが、コンシューマ向けは弱かった。例えばコンシューマ向けサービスとしては、月300円の会費で、一般の人からの健康・疾病に関する質問に同社登録医師が回答する「AskDoctors」を運営しているが、「Ask―」の会員数は数十万人にとどまっていた。QLife子会社化により、「Ask―」の会員増につなげる。
また、エムスリーではこれまで、製薬企業を広告主とするコンシューマ向け広告の機会損失もあったという。今回の子会社化でDTC広告などの製薬企業向けマーケティング支援サービスの拡充にもつなげる。被験者募集を始めとする治験支援サービスも強化する。
QLifeは「病院検索」「医薬品検索」「家庭の医学」「医療ニュース」などを提供したり、医療者向けサイトを通して専門情報やツールなどを提供している。加えて、大手ポータルサイト、新聞社、製薬企業など50以上のサイトにコンテンツを毎月供給している。QLifeはエムスリー傘下となることで、エムスリーが持つ▽製薬企業との太いパイプ▽エンジニアなどの人的リソース――を事業に生かせると判断した。