乳がん治療薬カドサイラ 処方感で最多は「安全性高い」
公開日時 2015/12/28 00:00
「医局の方針」「他の医師の推奨」で処方受け身の医師も少なくなく近年、乳がんの薬物療法では、がん細胞の増殖に関与するタンパク質・HER2の解明により、治療選択肢の増加と治療成績の向上が著しい。なかでも切除不能・再発HER2陽性乳がんでは、抗がん剤タキソテールとHER2のがん細胞増殖シグナル伝達を阻止する分子標的薬のハーセプチン、パージェタとの3剤併用が主流になりつつある。ただ、これらが無効時の治療法は、これまで打つ手が限られていた。そこに新たに登場したのが、ハーセプチンと化学療法剤のDM1が結合した抗体薬物複合体のカドサイラである。同薬はHER2タンパクを標的とするハーセプチンがHER2シグナル伝達の阻害と抗体依存性細胞傷害作用を発揮し、同時にDM1が直接HER2陽性がん細胞の内部に送達され、...