14年度概算医療費40兆円に
公開日時 2015/09/04 03:51
厚労省が9月3日に発表した2014年度の概算医療費は、約40.0兆円で過去最高となった。13年度と比べ約7000億円増え、伸び率にして1.8%増。14年度は診療報酬と薬価の改定があった年であり、改定年並みの伸びだった。
概算医療費は、労災・全額自費等の費用を含まない速報値の扱いで、国民医療費の約98%に相当する。14年度は改定年で、消費税増税に伴う1.36%の引上げ分を除けば、実質はネット1.26%のマイナス改定(診療報酬本体0.1%引き上げ、薬価等1.36%引き下げ)があった。医薬品面では薬価改定のほかジェネリック(GE)の使用拡大といった伸び抑制の側面もあった。その中で全体が伸びたのは、高齢者医療費の伸びなどが背景にある。
40.0兆円の医療費の主な内訳は、入院(医科)は16.0兆円(1.7%増)、入院外13.8兆円(同1.3%増)、歯科2.8兆円(2.9%増)、調剤7.2兆円(2.3%増)。75歳以上医療費は14.5兆円で2.3%増と全体の伸び率を上回った。
同省は「40.0兆円」と発表したが、具体的には39兆9556億円であることも付記。通常なら来年秋に発表される14年度国民医療費は40兆円を突破することは確実。