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英NICE第1次ガイダンス 抗凝固薬エドキサバンを推奨

公開日時 2015/08/19 03:50

 第一三共の第Xa因子阻害剤Lixiana(エドキサバン)が、英国立医療技術評価機構(NICE)の第1次ガイダンス案で、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者に於ける脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制の適応で、国民保健サービス(NHS)での使用を推奨された。NICEが8月6日、発表した。NICEは、8月7日から同ガイダンス案についてのパブリックコメントの募集を始めた。


NICEは、同ガイダンス案において、同剤について、うっ血性心不全、高血圧、75歳以上の高齢者、糖尿病、脳卒中もしくは一過性虚血性発作の病歴のうちのいずれかのリスクファクターを1つ以上持つNVAF患者に於ける脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制の適応で推奨している。NICEは、英国では、NVAF患者は約80万人、そのうち未診断者が25万人存在するとみている。


EUでは、同剤は、非弁膜症性心房細動患者に於ける脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制の適応のほか、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺塞栓症)の治療及び再発抑制の適応でも承認されている。


NVAF患者における脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制については、クマリン系薬剤ワルファリンが従来から使用されてきた。しかし、最近、直接トロンビン阻害剤ダビガトラン、第Xa因子阻害剤リバーロキサバン、同アピキサバンといった新規経口抗凝固剤の登場により現場の処方動向が変化してきた。


NICEのCarole Longson医療技術評価センター(HTEC)長は、「ワルファリンを服用している多数の患者は、定期的な血液凝固モニタリングを必要とすること、用量調整の必要性や食物および他薬剤との相互作用などから面倒と感じている。しかし、他の新規薬剤と同様にエドキサバンは、頻回のモニタリングを不要とし、NVAF患者に大きなベネフィットをもたらす可能性を持つ。さらに、エドキサバンは、ワルファリンと比較して、出血性脳卒中イベント発症率を約半分に減少させたエビデンスを持つ」と同剤を評価した。


そのうえで、NICEの評価委員会が、エビデンスに基づき、エドキサバンはワルファリンに比べ、臨床的に有用かつ費用対効果に高く、NVAF患者の脳卒中と全身性塞栓症の予防にワルファリンの代替薬の1つとして推奨することを決めたと話した。


エドキサバンの薬価は、28錠1パック(60mg錠もしくは30mg錠)が58.80ポンド(11万4072円、1ポンド=194円換算)である。従って、1日薬価は2.10ポンド(約407円、付加価値税除く)となる。

 


 

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