英AZ 協和キリン国内開発中の呼吸器疾患薬benralizumab 国内販売オプション契約
公開日時 2015/07/17 03:51
英アストラゼネカ(AZ)は7月16日、日本国内で協和発酵キリンが喘息治療薬としてフェーズ3を進めているヒト化モノクローナル抗体benralizumab(開発コード:KHK4563)について、日本での販売に関する独占的オプション契約を締結したと発表した。同剤は、欧米ではAZが開発・販売の独占権を持っている。呼吸器領域に強いAZが欧米ほか、日本でも販売を視野に入れることで日米欧で製品価値の最大化が図れると両社で判断し、契約に至った。オプション権を行使すれば、AZは日本でも販売を行うことになる。
日本では協和発酵キリンが喘息治療薬としてフェーズ3を進めており、2016年中の試験終了を予定。時期は明かしていないが、同社が承認申請し、承認を取得する。承認後は、協和発酵キリンは、AZと共同販促する権利を保有している。欧米で進むCOPD適応の開発について、同社は行う方向で検討している。
契約締結に伴いAZは、協和発酵キリンに契約一時金4500万ドルと、マイルストンや販売ロイヤルティーの支払いを行う。
benralizumabは、活性を強める協和発酵キリンのポテリジェント技術を応用したヒト化モノクロ抗体で、同社が日本とアジア各国での開発・販売権を持つ。AZは、協和発酵キリンの米国子会社BioWa社から導入し、欧米などで独占権を持っている。