英AZ クローン病薬Entocortを譲渡 ゼリア新薬子会社のティロッツ社へ
公開日時 2015/07/10 03:51
英アストラゼネカ(AZ)は7月9日、軽症・中等症クローン病、潰瘍性大腸炎の治療薬Entocort(一般名:ブデソニド) の米国以外の全世界における権利を譲渡する契約を、ゼリア新薬工業の子会社であるスイスのティロッツ・ファーマと締結したと発表した。日本ではAZがクローン病治療薬として開発、数か月後に承認申請をする予定で、承認後はゼリア新薬が販売する。
英AZはがんや循環器・代謝、呼吸器などの主力領域にさらに集中し、ゼリア新薬グループとしては主力の消化器領域を強化できると判断した。権利を獲得したティロッツ社は、2億1500万ドルを英AZに支払い、米国以外の地域におけるEntocortのカプセル剤と注腸剤の販売・開発権を取得する。日本ではカプセル剤が開発されており、承認後に販売を担うゼリアは、主力品の潰瘍性大腸炎治療薬アサコールと補完的に展開できるようになる。