エーザイ 小児投与に適した頻脈性不整脈治療薬タンボコール細粒10% 6月29日発売
公開日時 2015/06/29 03:50
エーザイは6月26日、頻脈性不整脈治療薬タンボコール(一般名・フレカイニド酢酸塩)の新剤形となるタンボコール細粒10%を29日に新発売すると発表した。同剤はこれまでも小児適応を持っていたが、医療現場では錠剤を粉砕するなどして投与していた。細粒剤をラインナップすることで、小児投与をしやすくする。なお、細粒剤は服用しやすいように苦みを抑えるなどの工夫もしている。薬価は細粒10% 1g 202.20円。包装は50g(包装薬価:1万110円)。
タンボコールは心筋のナトリウムチャネルを抑制し、心臓の興奮伝導を遅らせることで頻脈性の不整脈を抑える。日本では成人に対する頻脈性不整脈治療薬として1991年に承認・発売され、小児適応は10年5月に取得した。小児における頻脈性不整脈の適応を持つ日本で唯一のナトリウムチャネル遮断薬となっている。
小児の不整脈は動悸、めまい、息切れなどの日常生活に影響するだけでなく、小児期の突然死の主たる原因のひとつとされる。同社は、「タンボコール錠に調剤性や服用性に優れた細粒剤を新たに加えることで、頻脈性不整脈の治療に一層貢献していく」とコメントしている。