ノバルティス ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん治療薬セリチニブを承認申請
公開日時 2015/06/25 03:52
ノバルティスファーマは6月24日、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬としてセリチニブ(開発コード:「LDK378」)を日本で承認申請したと発表した。がん細胞の増殖に関与するALK融合遺伝子の活性を阻害することで効果を発揮するALK阻害薬で、カプセル剤(150mg)。ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者は全体の2~5%程度で、新規患者のうち年間2000~5000人程度が罹患しているとみられる。
日本にあるALK阻害薬は、2012年にファイザーが発売したザーコリカプセル(一般名:クリゾチニブ)、2014年に中外が発売したアレセンサカプセル(アレクチニブ塩酸塩)の2製品。中にはこれら薬剤を用いても十分な効果が得られない場合があるといい、セリチニブは、これら患者への治療選択肢になりうる。具体的な適応については現時点では明らかにしていない。用法用量案では通常1回750mgを1日1回投与する。
同剤は厚労省が15年6月に希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)として指定。欧米では、13年3月に米国で画期的な薬剤として扱われる「Breakthrough therapy」の指定を受け、14年4月に米国で「クリゾチニブによる治療後に疾患が進行したかクリゾチニブ不耐容のALK陽性NSCLC」の治療薬として承認。15年5月にはEUでも承認取得している。