武田薬品 パーキンソン病治療薬ラサジリンで国内P3開始 併用・単独療法を検証
公開日時 2015/01/09 03:51
武田薬品は1月8日、パーキンソン病治療薬ラサジリン(一般名、開発コード:TVP-1012)について、併用療法を検証する国内臨床第2/3相試験(P2/ P3)および単独療法を検証する国内P3を開始したと発表した。いずれも2016年中の終了を計画し、2017年の申請を見込む。
2試験は多施設共同プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験として実施する。レボドパで治療中のパーキンソン病患者を対象に実施するP2/P3は、併用療法について1日あたりのレボドパの効果が失われている平均オフ時間の変化量を評価する。早期パーキンソン病患者が対象のP3は、ラサジリンの単独療法について、パーキンソン病症状の評価スケールの変化量を検証する。
ラサジリンは、 ドーパミンの分解酵素であるモノアミン酸化酵素B(MAO-B)の働きを阻害することによって、脳内のドーパミン濃度を高め、パーキンソン病に特徴的な運動症状などを改善する。イスラエルのテバファーマスーティカル・インダストリーズ・リミテッド(本社:イスラエル)が開発し、海外では欧州や米国など53ヵ国で承認済み。2013年のグローバル売上高は3.7億ドルとなっている。国内では2014年3月末に武田薬品が製品化に関する契約を締結していた。