GSK 1日1回のCOPD治療配合薬アノーロエリプタを新発売 LAMAとLABA配合
公開日時 2014/09/05 03:50
グラクソ・スミスクラインは9月4日、慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療配合薬アノーロエリプタ7吸入用を同日に新発売したと発表した。長時間作用性抗コリン薬(以下、LAMA)ウメクリジニウム62.5μgと長時間作用性β2刺激薬(LABA)ビランテロール25μgという2種類の気管支拡張薬を含有し、1日1回吸入投与する。薬価は1997.20円。
同社ではこれまでにCOPD治療薬として、LABAサルメテロールを主成分とするセレベント(1日2回吸入)と、吸入ステロイド(ICS)のフルチカゾンとLABAサルメテロールを含有するアドエア(1日2回吸入)を販売している。また、13年12月に気管支喘息治療薬として発売したICSフルチカゾンとLABAビランテロールを含有するレルベア(1日1回吸入)は、COPDを対象とする国内フェーズ3試験を実施している。ちなみにICS/LABA配合薬のレルベアは、海外でCOPDの適応を取得しており、配合クラスが同じICS/LABA配合薬アドエアの後継品との位置づけになっている。
同社は日本でCOPD治療薬を3剤ラインナップする。配合剤のアドエアとアノーロの使い分けはCOPD治療ガイドラインに則り、増悪リスクのある患者はICS/LABA配合薬アドエアを、増悪リスクはみられない(=安定している)ものの息切れなど呼吸の苦しい患者にはLAMA/LABA配合薬アノーロを使用するよう情報提供していく。
同社のフィリップ・フォシェ社長は、「私たちの目標はCOPD治療ガイドラインに則った形で患者さん中心の治療を実現するために、幅広いCOPD治療薬を医療従事者に提供していくこと」とし、「アノーロを必要としているCOPD患者さんの元に届けられることを大変うれしく思う」とコメントした。なお、中医協資料によると、アノーロのピーク時売上予測は10年後に190億円。