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米FDA  急性細菌性皮膚感染症治療薬Orbactivを承認

公開日時 2014/08/19 03:50

米食品医薬品局(FDA)は8月6日、急性細菌性皮膚および皮膚構造感染症(ABSSSI)治療薬Orbactiv(一般名:オリタバンシン、oritavancin)を承認した。適応は、メチシリン感受性株およびメチシリン耐性株を含む黄色ブドウ球菌(MRSA)、各種連鎖球菌ならびに大便連鎖球菌を原因とするABSSSI。剤型は静脈注射。


同剤は、今年になってFDAが承認したABSSSI治療薬では、5月承認のDalvance(dalbavancin)および6月承認のSivextro(tedizolid)に次いで3番目の薬剤となった。FDAが2012年に施行した「抗生物質開発インセンティブ法」(Generating Antibiotic Incentives Now Act)に基づいて設定された抗菌剤開発促進策の一環である「有資格感染症製品」(qualified infectious disease products:QIDP)の指定を受けた。QIDPの指定を受けると、インセンティブとして通常の販売独占期間に加え、5年間の販売独占期間が付与されることになる。QIDPの指定と同時に優先審査の指定も受けている。 


安全性および有効性は、ABSSSI患者1987例を対象とした2本の臨床試験で検証された。被験者は、Orbactiv投与群とバンコマイシン投与群の2群に無作為に割り付けられ、Orbactiv投与群はバンコマイシン投与群と同等の有効性を示した。主な副作用は、頭痛、悪心、嘔吐、腕および脚の皮膚および軟部組織に於ける潰瘍の形成、下痢など。


Orbactivは、米The Medcines Company(本社:ニュージャージー州Parsippany)が販売する。


The Medcines CompanyのClive Meanwell 会長兼CEOは、「本日のOrbactivの承認は、皮膚および皮膚構造感染症の既存標準治療を超える重要な進歩を示すもの」と評価した。その上で、「この承認は、感染症治療薬ポートフォリオを発展させ続けるという我々The Medcines Companyにとって意義あるマイルストーンとなった。我々は多剤耐性感染にかかわる複雑な問題に取り組んでいく」と今後の抗菌剤開発への意欲を示した。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のEdward Cox抗菌剤製品部長は、「今年承認した数件の抗菌剤承認は、我々が、患者や医師に対して選択肢拡大の面で前進していることを示すもの」と述べた。その上で、「しかし、この分野では一層の努力が必要であり、FDAは抗菌剤の開発促進を支援するパートナーであり続ける」と抗菌剤開発を今後も後押しする考えを示した。

 

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