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Xa阻害薬・Xarelto FDAがACSの適応拡大承認を見送り

公開日時 2014/02/21 03:50

米・FDAがXa阻害薬・Xarelto(日本製品名:イグザレルト、一般名:リバーロキサバン)の急性冠症候群(ACS)患者における心血管イベント発生二次予防と、ステント血栓症発生抑制の2つの適応拡大の承認を見送った。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が3月14日、審査完了報告通知(Complete Response Letter)を受け取ったと発表した。同剤は、バイエル ヘルスケア社とヤンセン リサーチ&ディベロップメント社が共同開発を進めていた。


同社が適応取得を目指していたのは、ACS患者における、標準的な抗血小板薬2剤併用下での▽心臓発作、脳卒中、死亡などの心血管イベントの二次予防▽ステント血栓症の抑制―。


申請は、ACS患者1万5526例を対象に臨床第3相試験「ATLAS ACS TIMI 51」に基づいて行われた。試験結果では、低用量のXarelto投与で心血管死亡+急性心筋梗塞+脳卒中の複合エンドポイントを16%抑制したことが示されていた。


同適応をめぐっては、2012年5月23日に開かれたFDAの心血管・腎臓用薬諮問委員会で、症例の15%が試験早期に脱落し、すべての患者の生命状態が欠損していたことが指摘され、反対6票、賛成4票(棄権1票)では承認勧告が見送られた。


その後、同社は調査を進め、843例の生命状態についてのデータから、プラセボ、Xarelto高用量、Xarelto低用量の3群間で死亡率に差がないことを報告した。しかし、諮問委員会が調査した結果、Xarelto群で良好だったものの、全死亡のハザード比の増加がみられ、主要評価項目で示された優越性が減弱する可能性も指摘された。
今年1月16日に再度開催されたAdvisory Committeeでは、承認勧告に反対10票、賛成0票(棄権1票)で、承認には新たな臨床試験が必要との見解が示されていた。


ヤンセン リサーチ&ディベロップメント社の臨床開発本部部長のPaul Burton氏は、「通知の中身を確認し、適切な次の段階を決める」とコメントしている。
 

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