DPP-4阻害薬など糖尿病薬 ドライバーへの投与は注意を 低血糖のおそれ 添付文書に
公開日時 2014/01/08 03:51
厚労省医薬食品局は1月7日、新たに注意を要する副作用が分かった医薬品について注意喚起するため、添付文書の改訂を指示する通知を日本製薬団体連合会に発出した。この中でDPP-4阻害薬など糖尿病薬について、低血糖症状を起こすことがあり、高所作業や自動車運転に従事する患者に投与する際は注意するよう明記させる。
改訂指示内容をまとめた一覧表は、こちら(ミクスOnline有料プレミア会員のみ閲覧可)。
糖尿病薬で改訂が指示されたのは、同様の注意が記載されていなかった以下の成分を含有する医薬品(カッコ内は製品名=先発=、会社名)。「重要な基本的注意」の項に記載する。
<DPP-4阻害薬>
アナグリプチン(スイニー錠、三和化学研究所)
アログリプチン安息香酸塩(ネシーナ錠、武田薬品)
アログリプチン安息香酸塩・ピオグリタゾン塩酸塩(リオベル配合錠、武田薬品)
シタグリプチンリン酸塩水和物 (ジャヌビア錠、MSD/グラクティブ錠、小野薬品)
リナグリプチン(トラゼンタ錠、日本ベーリンガーインゲルハイム)
サキサグリプチン水和物(オングリザ錠、協和発酵キリン)
<GLP-1受容体作動薬>
リキシセナチド(リキスミア皮下注、サノフィ)
リラグルチド(ビクトーザ皮下注、ノボノルディスクファーマ)
<そのほか>
アカルボース(グルコバイ錠、バイエル薬品)ジェネリックあり
ピオグリタゾン塩酸塩(アクトス錠、武田薬品)ジェネリックあり
ミグリトール(セイブル錠、三和化学研究所)
ボグリボース(ベイスン錠、武田薬品)ジェネリックあり
これらは総務省の13年3月の行政勧告を受け、糖尿病薬のうち自動車運転等の禁止等の記載がない医薬品について、薬理作用に基づき自動車運転等に関する注意喚起の必要性を検討、専門委員の意見を踏まえた調査の結果、改訂が必要と判断したという。
非小細胞肺がん治療薬ザーコリ 「警告」欄に劇症肝炎
同日の改訂指示では、ファイザーの非小細胞肺がん治療薬ザーコリカプセルに対し、「警告」欄に劇症肝炎を明記することになった。直近3無年で、死亡例1例を含む劇症肝炎の2例の報告があった。