やり直し薬剤経済学(3)~増分費用対効果比(ICER)
公開日時 2013/11/30 00:00
クレコンリサーチアンドコンサルティング株式会社医療アセスメント研究部小林慎薬剤経済学では新薬により医療費が増加する場合でも費用対効果を評価することができます。今回は、薬剤経済学における費用対効果の評価方法について考えます。1.費用対効果平面前回紹介しましたが、薬剤経済学では従来薬に対する新薬の費用と効果の位置関係により費用対効果評価のパターンを整理します。図1は、従来薬の費用と効果を中心として、従来薬と新薬Aの効果の差を横軸に、費用の差を縦軸として作成されており、従来薬に対する新薬Aの費用の大小関係、効果の大小関係によって、4つの領域が作られています。このような図を費用対効果平面(cost-effectivenessplane)と呼びます。新薬Aの効果が従来薬よりも大きく、かつ費用が小さい場...