第一三共 ランマークで骨巨細胞腫の効能追加を申請
公開日時 2013/08/30 03:50
第一三共は8月29日、ランマーク皮下注120mg(一般名:デノスマブ遺伝子組換え)の効能に骨巨細胞腫を追加する承認申請したと発表した。厚労省は6月にこの適応症に関して希少疾病医薬品に指定している。
骨巨細胞腫は極めて稀な骨腫瘍で、72年から08年(04年と05年除く)の国内発症者は計2541人と報告されている。良性の原発性骨腫瘍だが、発症すると急速に増殖し、著しい骨破壊や骨周囲軟部組織への浸潤をきたし、肺転移を起こすこともある。この適応症を持つ治療薬はなく、同剤は切除不能などの患者を対象に開発された。
ランマークは破骨細胞の形成や生存に必須の蛋白質であるRANKリガンドを標的としたヒトモノクローナル抗体で、12年4月に多発性骨髄腫・固形がん骨転移による骨病変の治療薬として販売を開始。この6月には、同成分のプラリア皮下注60mgが骨粗鬆症治療薬として発売されている。乳がんの術後補助療法や関節リウマチでも開発が進められている。