日本ケミファ 国立大病院へのGE営業強化へ
公開日時 2013/07/11 05:03
日本ケミファの山口一城社長は7月10日、東京都内の本社内で行った記者会見で、主力のジェネリック(GE)事業について、文部科学省が国立大学病院でGEの使用を促す方針にあるとして、これまで採用実績があまりない国立大学病院に対する営業を強化することを明らかにした。他社も同様に動くものとみられ、同社としてはすでに着手している国立大対応のみならず営業全般の見直しの一環で態勢を整える。
同社は、営業組織面では学術部門を営業本部に編入させ、学術と営業現場が一体化した営業を展開し、情報提供力の強化しようとしている。その組織見直しの背景を尋ねた本誌に、山口社長は「今後は国立大学、地域の拠点病院を中心に主戦場となる。アクセス強化を図ることが肝要だ」と述べた。国立大病院で採用されることによる地域への波及効果が大きいとして、国立大への攻勢を強める必要性を指摘した。
そのほか、バイオシミラーの扱いについての質問に「開発、製造面でハードルが高い。今の段階で手を挙げることは考えていない」と話した。同社としては▽GE事業で低分子抗がん剤を製品強化を図る▽高尿酸血症領域でのリーダー的地位の確立▽自社研究所からの画期的新薬の創出に取り組む--ことで、「ケミファの価値を高めることができる」との考えを説明した。