久光製薬・12年度決算 震災影響のモーラステープ復調で増収増益
公開日時 2013/04/15 05:01
久光製薬は4月11日、13年2月期(12年度)決算を発表した。11年3月の東日本大震災による宇都宮工場の被災などで売上減となった主力のモーラステープ群の供給が回復したことや11年8月の疼痛薬ノルスパンテープの発売で、医薬事業部の売上高は3.1%増の980億0200万円となった。
同社全体の業績も医薬事業のほか、海外子会社の売上増で増収。薬価改定の影響で営業利益は減らしものの、前年度に計上した震災影響による特損がなかったことで純利益は増益となった。
13年度計画は、ノルスパンテープの売上を42.9%増の19億円だが、主力のモーラステープ群売上はほぼ横ばいの0.2%増778億円で、医薬事業部は1.0%増。一方、海外子会社の23.8の増収を計画し、全体では6.8%の増収、9.5%の増益を見込む。
【連結業績(前年同期比) 通期見込み(前年同期比)】
売上高 1427億7200万円(3.6%増) 1515億円(6.1%増)
営業利益 253億2600万円(2.4%減) 203億円(19.8%減)
経常利益 330億5100万円(1.3%減) 278億円(15.9%減)
純利益 188億0900万円(2.0%増) 206億円(9.5%増)
【主要製品売上(前年同期比)、億円 通期見込(前年同期比)、億円】
モーラステープ群 776.78(3.1%増) 778.00(0.2%増)
モーラスパップ群 78.46(4.8%減) 72.00(8.2%減)
ナボール群 17.62(13.9%減) 15.00(14.9%減)
フェントス 37.92(15.9%増) 39.00(2.8%増)
ノルスパン 13.30(315.6%増) 19.00(42.9%増)
エストラーナ 12.48(10.2%増) 13.00(4.2%増)
なお、同社は日本初のテープ剤の過活動膀胱治療薬ネオキシテープの承認を3月に取得しており、13年度中に発売するが、売上計画は開示していない。