あすか チラーヂンS不足に備えた緊急輸入品 販売中止へ
公開日時 2012/03/19 04:01
あすか製薬は3月16日、東日本大震災で供給不安に陥った甲状腺機能低下症治療薬チラーヂンSの対応として実施していた海外製品の緊急輸入に関し、チラーヂンSの国内の継続的な安定供給体制を確保できたとして、緊急輸入品の販売を現在の流通在庫をもって中止すると発表した。
11年の震災で同社の福島県いわき市の工場が損傷し、国内シェア98%のチラーヂンSの安定供給に支障が出た。甲状腺機能低下症は治療薬を服用しなくなると代謝機能が落ち、活動量が低下する症状が現れ、命が危険にさらされることもある。そこで厚労省の要請でサンドのレボチロキシンNa錠50μg「サンド」を緊急輸入することになり、発売・あすか、販売・武田薬品にて対応した。結果的に緊急輸入品の使用量はそれほど多くなかったが、万が一に備えた。