糖尿病薬 患者の不満のトップ「薬価(自己負担額)」 併用が背景か
公開日時 2011/12/01 04:01
医療専門市場調査会社アンテリオの患者調査「ANTERIO Patient Mindscape」(APM)によると、糖尿病薬に対する不満で、最も高い不満は「薬価(自己負担額)」だった。「薬剤に対して何らかの不満がある」人のうち半数以上が挙げた。
糖尿病薬に対し何らかの不満を持つ人は、調査した疾患領域の平均値よりやや高い3割近く。その中でどこに不満を持ったかを尋ねたところ、半数以上の人が「薬価(自己負担額)」を挙げたが、これは、スルホニルウレア(SU)剤、α-グルコシダーゼ阻害剤(α-GI)、DPP-4阻害剤でも同様の傾向。各剤それぞれ薬価の高低があるにもかかわらず、このような結果が示されたのは、併用療法で複数の薬剤の処方を受けており、総計として高いと感じること。そして長期間飲み続けなければならないことから負担感を強めていると考えられる。
APMの調査結果はMONTHLYミクス「患者に聞く 処方薬のココが不満」の形で掲載してきているが、11月号で取り上げた降圧薬でも、最も高い不満は「薬価(自己負担額)」で、半数の人が挙げていた。
背景には、他剤よりはやや高価なARBや同剤との併用が広く使われるようなったことがあるとみられ、今回の調査も合わせると、生活習慣病薬において、併用療法や長期服用による患者の経済的負担にも配慮が必要なことが浮かび上がった。
糖尿病薬についての調査結果の詳細は、MONTHLYミクス12月号(12月1日発売)「患者に聞く 処方薬のココが不満」に掲載した。またSU剤、α-GI、DPP-4阻害剤の代表的な薬剤1剤ずつの項目別不満割合を、ミクスOnlineのプレミア会員向け(有料)に公開している。
http://mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/41730/Default.aspx