共和薬品 アイロム製薬買収へ 注射剤強化しDPC市場を攻勢
公開日時 2011/11/18 04:03
インドのジェネリックメーカーであるルピンは11月17日、日本の子会社である共和薬品が、SMOなどを手掛けるアイロムホールディングス(アイロムHD)との間で、アイロム製薬の発行済み株式を最大で100%買収することで合意したと発表した。
共和薬品は経口剤が中心で、注射剤の専門メーカーのアイロム製薬と組み、品ぞろえとともに注射剤を強化することで、DPC市場の攻勢を図る。共和薬品の売上高は115億円、アイロム製薬の売上高は53億円(10年度実績)。また共和薬品は、SMOのアイロムとも戦略的提携を結ぶことでも合意した。
買収に関し、ルピン社のアジア太平洋・中近東・アフリカ・ラテンアメリカ地域担当社長であるVinod Dhawan氏は「重要市場である日本における事業基盤の強化を図るとともに、新たな成長戦略のもとで力強い一歩を踏み出すことが可能となる」とコメント。共和薬品社長の角田礼昭氏は「それぞれ持つ事業面の強みを活かすことで大きなシナジー効果を生み出し、国内ジェネリック医薬品市場におけるルピン社の成長を更に後押しすることが可能となる」としている。
アイロムホールディングスの代表取締役会長の森登志憲氏は「ルピンを含む大手医薬品企業を対象とする臨床試験支援事業の強化に経営資源を継続的に集中させていく」とルピン傘下の共和薬品と業務提携することで事業を強化するとしている。