FDA ARBの発がんリスクを否定
公開日時 2011/06/07 04:00
米食品医薬品局(FDA)は6月2日、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)には同剤の服用により発がんリスクを高めるいかなるエビデンスもなかったと発表した。
これは昨年6月発表されたARBが発がんリスクを高めるという論文を受け、FDAが7月から156000例に及ぶARB投与群と他の薬剤(降圧剤)投与群とを比較したRCTのメタアナリシスを行っていたが、その結果、ARBとがんの発症には因果関係はないことが判明したというもの。
FDAは同日、医療関係者および患者に対して、「FDA医薬品安全通知」(FDA Drug Safety Communication)を発行、ARBについて発がんリスクがないことを明記すると同時に有害事象が発生したらインターネット上のMed Watchからメールでの連絡を求めている。
米国で既承認のARBは、Atacand (candesartan)、Avapro(iresartan)、Benicar (Olmesaratn)、Cozarr (losartan)、Diovan(valsartan)、Micardis (telmisaratn)、Teveten (erosartan)。このほか、利尿薬や他の降圧剤との配合剤が11ブランドある。