MSDと武田薬品 名称類似で薬効真逆 誤処方防止を呼びかけ
公開日時 2011/01/24 04:01
MSDと武田薬品は1月中旬から、MSDの高インスリン血性低血糖症治療薬「アログリセムカプセル」(一般名:ジアゾキシド)と武田薬品の2型糖尿病治療薬「ネシーナ錠」(一般名:アログリプチン安息香酸塩)の誤処方防止に向けた情報提供活動を行っている。薬剤オーダリングシステムで「アログ」や「アログリ」と入力すると、MSDの「アログリセムカプセル」と、武田薬品の「アログリプチン安息香酸塩」が候補として表示され、薬効が全く逆の薬剤が誤処方されかねないとの指摘があったためだ。仮に誤処方され、患者が服薬した場合、「重大な健康被害につながる恐れがある」としている。
アログリセムカプセルは血糖値を上げる薬剤であるのに対し、アログリプチン安息香酸塩(製品名:ネシーナ錠)は血糖値を下げる薬剤。両社は対応策として、誤処方しないよう注意喚起するとともに、薬剤オーダリングシステムなどを使用している場合は、「アログ」と入力するとアラート表示させるなどの措置を講じるよう求めている。