AZと第一三共 PPIエソメプラゾール 日本でのコ・プロ契約締結
公開日時 2010/11/01 04:01
アストラゼネカと第一三共は10月29日、AZのプロトンポンプ阻害薬エソメプラゾールマグネシウム水和物について、日本国内におけるコ・プロモーション契約を締結したと発表した。これにより日本で同剤はAZが製造・開発し、第一三共が流通・販売を担当する。第一三共がAZから同剤を仕入れて販売することになる。プロモーション活動は両社共同で行う。同契約に基づき第一三共はAZに契約一時金1億ドルを支払うほか、承認取得時や売上達成マイルストンに応じ別途追加一時金を支払う。
同剤はAZのPPIオメプラゾールの光学異性体。逆流性食道炎をはじめとする胃酸関連疾患を適応症に開発されている。日本では今年2月に申請した模様。一方、米欧ではネキシウムの製品名で販売されており、AZは2009年に世界で約50億ドルを売上げた。PPIでは世界一売れている。
今回の日本でのコ・プロ契約に関してAZ広報部は本誌に、「AZグループとして最も売上げの大きい製品であり、日本でも製品価値を最大化させたい。強い営業力を持つ第一三共は最適なパートナー」とコメントした。
第一三共は重点領域に消化器疾患を位置づけていないが、同社広報部は本誌に、「世界ナンバー1のPPIのエソメプラゾールを手掛けることで、国内売上高ナンバー1との当社の目標に近づけたい。国内導入で手を挙げた」と語った。また、第一三共はこれまでにH2ブロッカーのザンタックを販売していた経験があるほか、消化器系薬剤はプライマリケア領域の医師で多く使用されていることから、「全く入りやすい(市場)」ともコメントした。